(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】第2964884号
(24)【登録日】平成11年(1999)8月13日
(45)【発行日】平成11年(1999)10月18日
(54)【発明の名称】毛髪発毛育毛装置
(51)【国際特許分類第6版】
A61N 1/40
A61K 7/06
A61N 1/32
【FI】
A61N 1/40
A61K 7/06
A61N 1/32
【請求項の数】1
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願平6−246376
(22)【出願日】平成6年(1994)10月12日
(65)【公開番号】特開平8−107936
(43)【公開日】平成8年(1996)4月30日
【審査請求日】平成6年(1994)10月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】394021580
【氏名又は名称】株式会社毛髪クリニックリーブ二十一
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区島之内1−17−16
(72)【発明者】
【氏名】岡村 ○正
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区島之内1−17−16 株式会社毛髪クリニック リーブ二十一内
(74)【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】内山 美奈子
【審査官】 大橋 賢一
(56)【参考文献】
【文献】特開 平5−286837(JP,A)
【文献】特開 昭63−143083(JP,A)
【文献】実開 昭61−171944(JP,U)
【文献】FRAGRANCE JOURNAL,Vol.17,No.5(平成元年5月15日)フレグランスジャーナル社,p.95−p.109
(58)【調査した分野】(Int.Cl.6,DB名)
A61N 1/00 - 1/40
A61K 7/06
特許ファイル(PATOLIS)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 中央に行く程短くした頭皮に接触可能とした横一連の櫛歯発生部を設けた0.6Hzから13.3Hzの周波数を発生する低周波コームを有した低周波による刺激装置及びアース棒及び同じく中央に行く程短くした頭皮に接触可能とした横一連の櫛歯発生部を設けた0.09mA〜1.75mAの電流を用いる高周波コームを有し、養毛剤のイオン化及び浸透作用促進、毛根部を含めた皮下組織の活性化、次に頭皮に対する刺激作用及び血行促進、殺菌・酸化作用を順次に行って頭髪の育毛・発毛を促進し得るように構成したことを特徴とする毛髪発毛育毛装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、毛髪の発毛育毛装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の育毛法は、育毛剤を塗布した場合、その育毛剤の頭皮への浸透については自然な皮膚浸透に頼るのみであった。一般に皮膚に育毛剤を塗布した場合、育毛剤は皮膚のもつバリアゾーンに阻害されて浸透するのはごくわずかであり、このわずかな育毛剤だけで、毛母細胞、毛乳頭、毛細血管、神経繊維等の細胞を活性化するには至らず、一時的な刺激によって生毛や毳毛等の発生をみるにとどまり、それは毛髪の育生とはいえない水準である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は毛髪発毛育毛剤の頭皮深部への浸透をいかにして図るかを研究実験した結果、低周波による育毛剤のイオン化及び浸透促進機能及び高周波による細胞の活性化、血行促進、さらには高周波によりオゾンを発生させ、その殺菌作用及び酸化力を利用して発毛育毛に役立てることを目的として、本発明の装置を完成した。従って、本発明は低周波・高周波による効果に着目し、それらを1台の機械で施術可能とした毛髪発毛装置を開発したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の毛髪発毛装置は、上記課題を解決するために中央に行く程短くした頭皮に接触可能とした横一連の櫛歯発生部を設けた0.6Hzから13.3Hzの周波数を発生する低周波コームを有した低周波による刺激装置及びアース棒及び同じく中央に行く程短くした頭皮に接触可能とした横一連の櫛歯発生部を設けた0.09mA〜1.75mAの電流を用いる高周波コームを有し、養毛剤のイオン化及び浸透作用促進、毛根部を含めた皮下組織の活性化、次に頭皮に対する刺激作用及び血行促進、殺菌・酸化作用を順次に行って頭髪の育毛・発毛を促進し得るように構成したことを要旨とする。
【0005】
【作用】本発明は、上記課題を解決するために高周波コームの高周波によるオゾン発生部位及び低周波コームの櫛の形状を中央に行く程短くした横一連にしたため、コームで施術する場合、頭の形状に合致させることができる。また低周波による刺激装置及びアース棒を設けたため、低周波により頭皮に塗布した育毛剤にマイナスあるいはプラスのイオンを持たせ、身体にマイナスあるいはプラスの電極をアース棒によりアースして微弱電流を流すことができる。そして微弱電流を流すと、イオン化された液体が穏やか且つ速やかに毛根部にまで浸透し薬効を高める。低周波電流は、マッサージ効果がある為、末梢神経を刺激し、毛細血管を拡張して血液の循環を促し、リンパの流れを良くし、新陳代謝を促進する。
【0006】また高周波によりオゾンが発生し、オゾンの頭皮照射が可能となる。オゾンは殺菌作用をもち、頭皮を清浄にしながら新陳代謝を促進するとともに、男性型脱毛症の原因であるとされる、5αリダクターゼという酵素により還元された5αデヒドロテストストロンをオゾンの酸化力によって解消する。一般に図4に示すように5αデヒドロテストステロンは、毛包周囲の血管系を通って、下部毛包の毛乳頭に運ばれ、そこから毛母に作用し、脱毛の原因になっていると考えられているため、この5αデヒドロテストステロンをオゾンの酸化力によって解消することにより、脱毛の原因物質を減少させることが可能となる。又、高周波は毛母細胞内のミトコンドリアに働きかけて、ミトコンドリアの電子伝達系を活性化し、発毛エネルギーとしてのATP(アデノシン三リン酸)の合成を促進する。
【0007】これら低周波、次に高周波の心地よい適度な刺激を与えることは、末梢神経から自律神経に作用し、これら神経系統の働きをも高め、毛母細胞の活性化を著しく促進する。
【0008】
【実施例】
実施例1
本発明の、毛髪発毛育毛装置のブロックダイヤグラムを図5に示した。交流電流を電源とし、タイマー部の制御を設け、高圧パルス発生部と低周波駆動部が設けられている。以下に本発明の、毛髪発毛育毛装置の規格表を記載する。
【0009】
【表1】
【0010】実施例2
実施例1の毛髪発毛育毛装置1(図1)に図2に示す低周波コーム3とアース4のコードを低周波端子7に挿入し、一方高周波コーム2のコードを高周波端子6に挿入する。アース棒4にはぬれたガーゼ5を巻きつけて、図3に示すように被施術者8の手に握ってもらう。このような準備を行った後、毛髪及び頭皮を洗浄した後、モトニトログアヤコールナトリウム・パントテン酸カルシウム・イノシット・塩酸ピリドキシン・シスチン・トウキ・センブリ・クロラミンT・コレステロール・サリチル酸・感光素301・レゾルシン・ショウチョウチンキ・トウガラシチンキの成分配合の本件出願人の製造販売にかかる「リーブ1(商品名、医薬部外品)」あるいはセンブリ・ニンジン・エンメイソウ・クジン・ニンニク・オランダカラシ・ゴボウ・オドリコソウ・常春ツタ・アルニカ・カミツレ・マツ・マンネンロウ(ローズマリー)・メリッサ・サンショウ・ヒバマタ・ホップ・オウゴン・ムクロジ・アロエ・トウキ・チョウジ・甘草成分(β−グリチルリチン酸、グリチルリチン酸ジカリウム)・天然ビタミンE・ビタミンB6 ・ビタミンB複合体・ニコチン酸・パントテン酸・アミノ酸・ヒノキチオール・乳酸・ローヤルゼリー・メントール・エタノール・NMF成分(L−グルタミン酸)配合の「リーブA・B(商品名)」を塗布する。すぐに低周波のスイッチをオンにし、施術者9が低周波コーム3の櫛歯3aを頭皮に接触させて絶えず頭皮上を移動させ、約5Hzの低周波を照射するイオン導入を20分間行う。この時、同時に低周波電流による毛根部を含めた皮下組織の活性化が行われている。
【0011】次に高周波コーム2を用いてオゾンを発生させ、頭部全体に照射する。この時、高周波は、たとえば測定時周温度25℃、湿度72%の場合入力抵抗100MΩの高圧プローブ接触させた時の出力電圧は16KVP(時定数設定はmax≒50ns)であった。この高周波の照射により、高周波の適度な刺激が皮下組織に作用する。これを20分間施療する。以上の方法を1週間に2〜3回繰り返すとともに、毎日上記育毛剤を患部に塗布し、マッサージを行った。以下は、この方法を35名に対して3カ月〜1年間繰り返し、実施した記録である。それらの人々の症状と効果を以下の表2〜4に記載する。なお表2〜4は連続している。
【0012】
【表2】
【0013】
【表3】
【0014】
【表4】
【0015】先ず図6の患者にあっては25年前に発病した円形脱毛症により図6(a)に示すような全頭脱毛の状態であったが、本発明方法を実施したところ26日目から前頭部毛の発毛が認められ、62日目には硬い毛が多量に発毛し出し220日目には図6(b)に示すように密集して毛が認められるまでになった。全頭脱毛の状態からの発毛としては、驚くべき効果である。同様に、図7の患者では治療100日目あたりから発毛が認められ、図7(a)に示すような状態から治療185日目には直径9cmのうす毛範囲がほとんど目立たなくなった。
【0016】また、図8の患者では、図8(a)に示すような頭頂部脱毛及び前頭部化膿状態(図には色彩が表れていないが、前頭部一帯が赤く化膿している)であったものが、73日目あたりから化膿がおさまり、その後毛髪が順調に生育し、図8(b)に示すように完全に回復した。さらに、図9の患者では図9(a)に示すような後頭部一部手掌大脱毛であったものが、6か月後には図9(b)に示すように、脱毛箇所の片鱗も残さず完全に回復した。
【0017】以上の多数の症例に明らかなように、本発明の装置を用いれば、すばらしい効果があげられている。施療者全員につき、目を見張る発毛育毛が認められる。これは、低周波及び高周波の順次の刺激が、漢方配合の育毛剤の吸収を促し、高周波オゾンによる男性型脱毛症の原因物質である5αデヒドロテストストロンの酸化の効果と相まって、育毛効果を促したものと考えられる。なお、実施例では育毛剤として「リーブ1」あるいは「リーブA」「リーブB」を用いたが、本発明の装置を用いるにあたっては、これに限らず、育毛効果のある漢方生薬配合の育毛剤を用いても良いことは勿論である。
【0018】以上説明した様に、本発明の発毛育毛装置は、1つの機械で低周波及び高周波の心地よい適度な刺激が可能である。また低周波による刺激装置及びアース棒を設けたため、低周波により頭皮に塗布した前記リーブ1あるいはリーブA・Bまたはそれ以外の漢方配合の育毛剤にマイナスあるいはプラスのイオンを持たせ、身体にマイナスあるいはプラスの電極をアース棒によりアースして微弱電流を流すことができる。そして微弱電流を流すと、イオン化された液体が穏やか且つ速やかに毛根部にまで浸透し薬効を高める。低周波電流は、マッサージ効果がある為、末梢神経を刺激し、毛細血管を拡張して血液の循環を促し、リンパの流れを良くし、新陳代謝を促進する。さらに高周波には発生部にオゾンが発生するためそのオゾンが殺菌作用をもち、頭皮を清浄にしながら新陳代謝を促進する上、高周波は神経繊維を活性し、血液やリンパの流れを良くする効果もある。又、毛母細胞内のミトコンドリアに働きかけて、ミトコンドリアの電子伝達系を活性化し、ATP(アデノシン三リン酸)の合成を促進し、それが発毛エネルギーとなる。そして、これら高周波、低周波に使用さ
れるコームは、頭皮にマッチする形状にされているので、無駄なく効率的に施術でき、また使用感も良い。本発明の毛髪の発毛育毛装置及び毛髪発毛育毛剤によれば、高い確率で発毛が認められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の毛髪発毛装置を示す概略斜視図である。
【図2】本発明の一実施例の毛髪発毛装置に使用する櫛を示す概略斜視図であり、(a)は高周波用(b)は低周波用(c)はアース棒を示す。
【図3】本発明の一実施例の毛髪発毛装置の使用例である。
【図4】(a)は毛包のしくみの説明図、(b)は毛乳頭細胞における脱毛のメカニズムの概略図である。
【図5】本発明の一実施例にかかる毛髪発毛装置のブロックダイヤグラムである。
【図6】本発明装置を用いて患者に施療した場合の頭部の経時変化を示す図で(a)は施療前(b)は7カ月施療後の状態を示す。
【図7】本発明装置を用いて他の患者に施療した場合の頭部の経時変化を示す図で(a)は施療100日経過後(b)は施療185日経過後の状態を示す。
【図8】本発明装置を用いて他の患者に施療した場合の頭部の経時変化を示す図で(a)は施療前(b)は11カ月施療後の状態を示す。
【図9】本発明装置を用いて他の患者に施療した場合の頭部の経時変化を示す図で(a)は施療前(b)は6カ月施療後の状態を示す。
【符号の説明】
1 毛髪発毛育毛装置
2 高周波コーム
3 低周波コーム
4 アース棒
5 ガーゼ
6 高周波端子
7 低周波端子
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(56)参考文献 特開 平5−286837(JP,A)
特開 昭63−143083(JP,A)
実開 昭61−171944(JP,U)
FRAGRANCE JOURNA
L,Vol.17,No.5(平成元年5
月15日)フレグランスジャーナル社,
p.95−p.109
(58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名)
A61N 1/00 - 1/40
A61K 7/06
特許ファイル(PATOLIS)