2.クスコ(かつてのインカ帝国の首都)



クスコには、リマから飛行機で直接入りました。リマは海岸線に位置する都市ですが、クスコの標高は3360メートルですから、高度差はかなりのものです。さすがに最初の2日間は高山病に苦しみました。息が苦しいというよりも、酸素が少ないことや気圧が下がることによって、頭痛や倦怠感といった症状が出たのです。特に、一緒に行った友人の方が症状は深刻でした。

今になって思えば、高地到着の初日は、ホテルの部屋でゆっくり休むべきだったのでしょう。しかしながら、クスコ到着直後は、それほど気持ち悪くなかったものですから、そのままマチュピチュ行きの鉄道のチケットを買うために鉄道駅まで歩いたりしてしまったのです。こんなことをしたため、症状が悪化したのでしょう。特に、最初に行ったサン・ペドロ駅(マチュピチュ行きの鉄道が出発する駅)でチケットを売っていなかったため、もう1つ別のワンチャック駅まで歩いたりして街を一周してしまいましたから、それで身体に相当な負担が掛かったのは間違いありません。

鉄道のチケットを買ってホテルに戻る途中では、サント・ドミンゴ教会の前を通り過ぎました。この教会のある場所には、インカ時代には“太陽の神殿(コリカンチャ)”があったのですが、スペイン人が黄金を奪い取った後、上部を壊して教会を建ててしまったのだそうです。

(写真7:”太陽の神殿”跡に建てられたサント・ドミンゴ教会)

(写真8:サンタクロースの帽子を被った交通警察官)
また、この日はクリスマス・イブだったためか、街の中心部のアルマス広場ではバザールをやっていました。また、街の至るところにいる交通警察官は、皆、サンタの帽子を被っていました。”いかにもクリスマス”といった感じで、なかなか面白かったです。
高山病の影響で、床に入ってからもなかなか寝付けませんでした。翌日の朝になり、相変わらず気分は悪かったのですが、寝ているのももったいないので観光を開始することにしました。最初に行ったのは、「カミソリの刃1枚も通さない」というインカの石材技術の優秀さを示す“12角の石”です。見つけにくい場所にあるということだったのですが、“リャマ”(アルパカより少し痩せた感じの動物)を連れた先住民のおばあさんがその前に立っていたため、直ぐに見つけてしまいました。このおばあさんは、観光客に写真を取らせて、そのチップで生計を立てているようでした。

(写真9:12角の石。”カミソリの刃1枚も通さない”?)

(写真10:クスコ・アルマス広場の様子)
クリスマスであることが関係しているのか分かりませんが、アルマス広場に出ると、“収穫祭”のようなイベントをやっていました。このアルマス広場の周りには、かつて、インカ帝国の宮殿などが建っていたそうですが、スペイン人が、それらを破壊してキリスト教会にしてしまったのだそうです。クスコの都市の基礎部分は、インカ時代のものばかりなのですが、スペイン人がスペイン風の街に作り変えてしまったので、現在では、一見するとヨーロッパの都市と何ら変わらなくなっています。過去の文明を抹殺するというのは恐ろしいことだと思いました。
市内観光後は、郊外にあるインカ時代の4つの遺跡をバスツアーで周りました。サクサイワマンという要塞跡からはクスコの市街地が良く見渡せました。クスコの街はピューマの形をしているそうで、サクサイワマンは、その頭に当たる場所であるとのことでした。

(写真11:サクサイワマンから見下ろしたクスコの町並み)

(写真12:クスコ郊外の遺跡近くにいたリャマ)
高地である上に雨季だった影響か、寒暖差が異常に大きいのには困りました。暑いと思っていたら、突然雨が降り出して寒くなったり、雨が止んだと思ったら、急に暑くなってきたりしたため、身体がおかしくなってしまいそうでした。なお、郊外の遺跡周辺は、大変のどかな雰囲気で、子供たちやリャマが沢山いました。


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