| ナミビアの首都ウイントフック行きの長距離バスは、南アフリカ共和国の会社が運営しているだけあり、エアコン・トイレ完備で、なかなか快適でした。どういうわけか、車掌が何度もコーヒーを持ってきてくれましたが、食事は一切出ませんでした。ただし、ガソリンスタンドなどで何回か停車してくれるので、そこで買出しをすることは可能です。なお、至るところに検問所があったのには驚きました。ナミビア北側にあるアンゴラの政情不安と関係があるのかもしれません。 そして、20時間以上掛かって、ようやくウイントフックに到着。米国から予めレンタカーを予約していたので、AVISのオフィスに向かいました。用意してあったのは、三菱アウトランダー。悪路も予想されるので、4WDとは嬉しい限りです。レンタカーを借りることにしたのは、公共交通機関が皆無に等しいと聞いていたからです。ただ、レンタカーが少ないこともあり、現地のレンタカー代は異様に高かったです。南アフリカで車を借りてナミビアまで越境してくる観光客も多いという話も聞きました。(なお、南部アフリカは、マニュアル車中心のヨーロッパ自動車文化であるため、希少なオートマ車は特に高額です。) |
(写真8:ウイントフックへの長距離バス) |
(写真9:ウイントフック中心部の公園) |
この日は北部のエトーシャ国立公園に行く予定だったのですが、お腹も空いていたので、ウイントフック中心部で昼食を取りました。首都だけあって中心部は綺麗に整備されています。第一次世界大戦が終わるまでドイツの植民地(独領南西アフリカ)だったこともあり、ドイツ人観光客が随分と多いようで、入ったレストランのメニューは英語とドイツ語の二ヶ国語表記でした。 今でも人口の6%に過ぎませんが、白人が住んでいます。第一次世界大戦におけるドイツの敗戦後は、長らく南アフリカの委任統治領だったため(1990年に独立)、白人にはドイツ系と南アフリカ系が多いようです。 |
| 食事後は、ひたすら北に車を走らせました。人口密度がアフリカで一番低いと言われるだけあって、道中には、ほとんど何もありません。首都のウイントフックをはじめ、街と呼べるものが、数えるほどしかないのです。また、出発前に友人(車椅子の旅人KIJIさん)からナミビア全土の道路地図を借りており、その地図には、ホテルやガソリンスタンドのマークが表示されているのですが、驚いたことに、地図で表示されているポイントにしか、ホテルもガソリンスタンドもないのです。特にガソリンスタンドは極めて少なく、慎重に距離とガソリン消費量を計算して給油しながら走る必要があります。 | (写真10:”動物飛び出し注意”の道路標識) |
(写真11:エトーシャ国立公園の入口) |
そして、日が暮れる頃、ようやくエトーシャ国立公園の入口付近に到着し、ウイントフックで既に予約していたロッジに入りました。道中は、ほとんど何もなかったのに、ロッジ内は綺麗に整備されています。中央にはプールまでありました。立派なリゾートホテルです。今まで知らなかったのですが、ナミビアには意外にも、このような高級リゾートホテルが沢山あり、米ドルで1泊300ドルとか500ドルするところも少なくないそうです。 翌朝は、早速、公園内に入りました。一般的にアフリカの自然公園は、オープンカーでなければ、自家用車で直接進入できるようになっています。公園のゲートでは、どういうわけか子供たちが手動でゲートの開閉を行なっていました。チケットを売っていたおばさんの子供たちなのかもしれません。 |
| エトーシャ国立公園は、エトーシャ・パンと呼ばれる窪地(くぼ地)を中心に広がった平原で、遠方まで見通せるため、動物たちを簡単に見つけることができます。数え切れないほどの鹿(インパラ、スプリングボックなど)とシマウマがいて、しょっちゅう道路を横切ってくるものですから、スピードを落として走らないと轢いてしまいそうです。 インパラやボック、そしてシマウマばかり見て飽きてきたところ、キリンが出てきました。さすがに首が長いだけあって遠くからでも見つけやすかったです。 |
(写真12:遠くからでも良く分かるキリン) |
(写真13:水飲み場に来ていた3頭のシマウマ) |
公園内には、動物たちの水飲み場が点在していて、その近くで特に動物が見つけやすくなっていました。喉が渇いた動物は必ず水を飲みに来るはずだからです。 そんな感じで、鹿の仲間やシマウマ、キリン、ヌーなどを沢山見つけることができました。聞いた話によると、年末年始は雨季であることもあり、これでもまだ少ないほうで、乾季にはもっと沢山の動物を見ることができるとのことでした。 |
| このように、草食動物を見つけ出すのは比較的容易なのですが、公園内では自然の生態系がそのまま維持されていることもあり、生態系ピラミッドの上部に位置する、ライオン、ヒョウなどの肉食動物は絶対数が少なく、なかなか見つけることができません。そんなわけで、なかなか肉食動物と出会うことができなかったのですが、日没近くになってから、水飲み場で休んでいたライオンの家族を見つけることができたのは幸いでした。 結局、今回は丸一日しか使えませんでしたが、本来は何泊かするのが理想的です。今度来た時には、もっとゆっくりと回りたいと思いました。(今度は新婚旅行か家族旅行かな?) |
(写真14:水飲み場で休んでいたライオンの家族) |
(写真15:ブッシュマンにより描かれた壁画) |
翌日は、ひらすら海岸に向かって走りました。途中から舗装された道路が砂利道になってしまい、ガタガタ揺れるので、少し気分も悪くなってきました。途中でブッシュマンの壁画を見たりしながら、ようやくスケルトン・コーストに到着。海岸線を南に向かいました。スケルトン・コーストは、その名の通り、周囲に何もなく、本当に骸骨(スケルトン)が転がっていそうな雰囲気です。驚いたことに指定公園であるのにも関わらず、途中でダイヤモンドを掘っているエリアがありました。 |
| この日、本当はアフリカ・オットセイが沢山集まっているケープ・クロスという岬を訪れたかったのですが、到着時には既に閉門時間の午後5時を過ぎてしまっていたため、残念ながらオットセイを見ることはできませんでした。その夜は海岸線に位置するワルビス・ベイという街に泊まり、翌朝、ラグーンにいるフラミンゴの群れを観察してから、ナミブ砂漠に向かいました。 | (写真16:ワルビス・ベイのラグーンにいたフラミンゴの群れ) |
ナミブ砂漠への道中も、砂利道である上に、途中で峠などがあったりしたものですから、結構時間が掛かりました。4WD車でタイヤも頑丈だったためでしょうか、全然パンクしなかったのですが、パンクして路肩に停まっている車を何回か目撃しました。自動車でナミブ砂漠の最深地であるソススフレイまで行くことができるので、そこまでひたすら走りました。 ソススフレイ直前で、4WDのみが進入可能な道路に変わったのですが、レンタカーが4WD車だったものですから、そのまま直進しました。ところが、それがとてつもない悪路なのです。砂丘の中を走っているような感じで、しばらくすると、車が砂に埋もれて動かなくなってしまいました。4WDは大丈夫という表示まで出ていたというのに、何ということでしょう!しばらく途方に暮れてしまいましたが、ちょっと待っていると別の車がやってきました。偶然にも、日本人夫妻の車でした。牽引して助け出してもらおうとしたのですが、なかなかうまくいきません。しばらくすると、今度は2WD車の駐車場からソススフレイまでのシャトル(トラックバス)がやってきたので、その運転手にも手伝ってもらい、何とか脱出に成功しました。大事に至らなくて良かったです。 |
(写真17:ナミブ砂漠の最深地であるソススフレイ) |
2WD車の駐車場まで戻り、そこからシャトルでソススフレイに向かいました。ソススフレイでは砂丘を歩いて上ったりしました。砂丘が連なる光景は、なかなか壮観です。特に、車のトラブルなで夕方になってしまったことがあり、砂丘の明暗のコントラストが大変美しかったです。 その後、首都のウイントフックに向けて走りました。ソススフレイで既に夕方になってしまっていたので、しばらく走っていると、すぐに真っ暗になってしまいました。街灯なども全然ありませんし、対向車も全然ありません。途中でちょっと怖くなったりもしましたが、道路がそれほど悪くなかったこと、カーブが少なく直進できたことなどの理由から、思っていた以上に早く戻ることができました。 |
| とは言いながらも、ウイントフック郊外のホテルに到着したのは深夜前。大晦日であるというのに、ホテルの入口には、まだサンタクロースの人形が置いてありました。 さすがに大晦日ですから、街の中心部で何かイベントでもやっているかと思い、そのままウイントフック中心部に向かったのですが、首都であるというのに、カウントダウンなどやっていないし、人通りもほとんどなく、街は大変静かでした。皆、家の中で過ごしているのでしょうか?仕方がないので、ホテルに戻り、そこのレストランでやっていた年越しイベントを眺めていました。 夜が明けて元旦の朝を迎え、南アフリカ共和国のケープタウンに移動するべく、ホテルを後にしたのです。 |
(写真18:大晦日だというのに、まだいたサンタクロース) |
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