3.南アフリカ共和国T(ケープタウン周辺)


ケープタウン空港に到着し、早速、現地通貨のランドに両替しました。今までは黒人国家ばかり訪れていたので紙幣の肖像画も黒人でしたが、ここ南アフリカでは、紙幣の肖像画は、サイ、象、ライオンなどの動物となっていました。アパルトヘイト時代は白人の肖像画だったそうです。アパルトヘイト廃止後の妥協案として、人間ではなく動物を使うことにしたのでしょうか?

ここでもレンタカーを借りることにしたのですが、ちょうど元旦だったこともあり、オートマ車は既になく、マニュアル車しか残っていませんでした。仕方がないので、1年前のイースター島以来ですが、マニュアル車を運転することにしました。最初のうちは慣れませんでしたが、不思議と徐々にうまくなっていくものです。

(写真19:動物の顔が描かれている南アの紙幣)

(写真20:ウオーターフロントから見たテーブルマウンテン)
ホテルはウオーターフロント地区近くのゲストハウスでしたが、元旦ということもあってか、宿泊料金は随分と高かったです。もっとも、もともと南アフリカの物価は先進国並みに高く、正直言って格安で旅行できるような国ではありません。貧富の差が激しいので、現地の黒人最貧層に合わせれば、安い旅行ができるのかもしれませんが、その場合は、当然のことながら、身の安全は保証できません。

ウオーターフロント地区は、ケープタウンの港を再開発した場所で、お店が沢山連なるモールとなっていました。歩いているのは白人が多かったです。お腹が空いてきたので、その中のレストランの1つに入ってみたのですが、出てきた料理はカリフォルニアにあるアメリカ料理のようで、とても食べられたものではありません。南アフリカの白人は、3分の2がオランダ系、3分の1がイギリス系と言われており、どちらの民族も、あまり料理が得意そうではありませんから、米国と同じく、マトモな料理が少ないのも仕方がないことかもしれません。
その後、ケープタウンの街を見下ろすシグナルヒルとテーブルマウンテンを訪れました。元旦だったこともあり、駐車場所を探すのには大変苦労しました。テーブルマウンテンは、ケーブルカーで上まで登れるようになっているのですが、ここにも長い列ができていて、結構待たされました。面白かったのは、ケーブルカーが回転しながら動いていく点です。どの場所に乗っても360度の視界を楽しめるようになっていました。別に意図したわけではなかったのですが、ケーブルカー乗り場が混雑していたお陰で、頂上到着時はちょうど日没時。ケープタウンの美しい夜景を見ることができたのは幸いでした。
(写真21:テーブルマウンテンから望むケープタウン市街)

(写真22:夜のウオーターフロント地区)
夕食を取るためにウオーターフロント地区に戻りました。夜遅くになっているというのに、まだ沢山の人通りがあります。暗くなってからも安心して出歩けるのは、ここくらいしかないのでしょうか?昼食はアメリカンな料理で外してしまったので、中華料理を食べることにしました。昼のレストランは、客が白人で従業員が黒人だったのですが、入ってみた中華料理店は、客は白人とアジア人(おそらく中国人)が半々で、店員は全員中国人でした。北米と同様、南アフリカも中国人がどんどん増えているようです。

なお、ご存知の方も多いかと思いますが、アパルトヘイト時代、移民の中国人は非白人扱いでしたが、ビジネス目的の日本人は”名誉白人”として白人待遇でした。(最晩年には台湾人や韓国人も追加。)
翌日は、レンタカーでアフリカ大陸”最南西端”の喜望峰に向かいました。(誤解している人が多いのですが、喜望峰はアフリカ大陸最南端ではありません。最南端はアグラス岬というところです。)カリフォルニアのような景観の海岸線をどんどん南下し、ようやく喜望峰地区に到着しました。

厳密には、当地にはケープ・ポイントと喜望峰の2つの岬があり、標高の高いケープ・ポイントの方に灯台や展望台が設置されていました。徒歩で上ることもできるのですが、ケーブルカーがありましたから、私はそれに乗りました。ケープ・ポイントからの景観はなかなかのものでした。

(写真23:ケープ・ポイントから望む喜望峰)

(写真24:ボルダーズ・ビーチのケープペンギンたち)
その後、喜望峰に立ち寄ってから、ケープペンギン(アフリカペンギン)の生息するボルダーズ・ビーチに向かいました。聞いてはいたのですが、ケープペンギンは、とても小さくて可愛らしいです。カバンに入れて持ち帰っても、誰にも気づかれないような大きさです。なお、敷地隣りの海水浴場にも出没していましたが、海水浴場の方がペンギンの近くに寄ることができるので、ちょっとお得です。(私は単に道を間違えて海水浴場の方に行ってしまっただけなのですが・・・。)
その翌日は、まず、ケープタウン中心部を歩いてみました。南アフリカの首都をヨハネスブルグと思われている方も多いようですが、南アフリカには首都が3つあり、立法府はケープタウン、行政府はプレトリア、そして司法府はブルームフォンテンに置かれています。そんなわけで、ケープタウンには国会議事堂があるのですが、思ったほど大きい建物ではありませんでした。

それからケープタウン駅、キャッスル・オブ・グッドホープ、市庁舎などを巡り、高速道路に乗って約30分ほど離れたところにあるステレンボッシュに向かったのです。

(写真25:ケープタウンにある国会議事堂)

(写真26:ステレンボッシュ周辺のブドウ畑)
ステレンボッシュ周辺には多くのワイナリーがあります。実は、地中海性気候の南アフリカはワインの産地でもあり、カリフォルニアのナパやソノマと同様、ワイナリー巡りを楽しむことができるのです。今回は時間もなかったので、鉄道駅近くのワイナリーだけを訪れました。いくつか試飲してみて、なかなか美味しいと思いましたが、ワイン通でもないので、カリフォルニア・ワインとの違いは分かりませんでした。いずれにせよ、どこにいるのか分からなくなるくらい、カリフォルニアのワイナリーと雰囲気が酷似しています。

ワイナリーを後にして、そのまま空港に向かいました。最後の目的地であるヨハネスブルグに移動するためです。空港の途中で火力発電所を見掛けました。ダイヤモンドや金で有名な南アフリカですが、石炭の産地でもあり、火力発電が主流であるとのこと。なお、火力発電所の周辺はタウンシップ(黒人居住区)だった場所で、貧しい家が沢山連なっていました。しかし空港に到着すると、乗客として飛行機を待っているのは白人ばかり。依然として残る白人と黒人の格差を目の当たりにしました。


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