(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開実用新案公報(U)

(11)【公開番号】実開平6−29509

(43)【公開日】平成6年(1994)4月19日

(54)【考案の名称】貞操判定器

(51)【国際特許分類第5版】

A61B 10/00 N

V

【審査請求】未請求

【請求項の数】2

【全頁数】3

(21)【出願番号】実願平4−66918

(22)【出願日】平成4年(1992)9月25日

(71)【出願人】

【識別番号】592203247

【氏名又は名称】有田 ○昭

【住所又は居所】大阪市阿倍野区阿倍野筋2ーxxx

(72)【考案者】

【氏名】有田 ○昭

【住所又は居所】大阪市阿倍野区阿倍野筋2ーxxx

(74)【代理人】

【弁理士】

【氏名又は名称】清水 久義 (外2名)

(57)【要約】

【目的】 所定の設定期間中における女性の性行為履歴の有無を簡易に推定判定しうるものとし、もって当該女性の徒らな性行為の抑止に有効な器具を提供する。

【構成】 腟内挿入子1と、判定器本体2との組合わせからなり、挿入子1に腟外抜脱履歴を検知し記憶する手段20、30を具備せしめると共に、判定器本体2に上記挿入子1の記憶信号を取出して上記抜脱履歴の有無を判定表示する手段60を具備せしめる。

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項1】 腟内に挿入保持すべき検知用挿入子と、該挿入子に接続コードを介して接続可能な別体の判定器本体との組合わせからなり、

前記挿入子は、腟内に挿入した状態において初期設定を行ったのち腟外に抜脱された場合にこれを検知する手段と、該検知手段による前記抜脱履歴を記憶する手段とを具備する一方、

前記判定器本体は、前記挿入子を腟内に挿入した状態においてこれに接続してその前記記憶手段をリセットする初期設定手段と、前記記憶手段の記憶信号を取出して前記抜脱履歴の有無を判定し、これを表示する判定手段とを具備することを特徴とする貞操判定器。

【請求項2】 挿入子に具備する検知手段は、挿入子の外面の明暗変化を検知する光センサーからなる請求項1に基づく貞操判定器。

【考案の詳細な説明】

【0001】

【産業上の利用分野】

この考案は貞操判定器、とくに女性の徒らな性行動を抑制して、性病の感染防

止をはかりあるいは身体に健康障害を及ぼすのを防止するために用いられる貞操

判定器に関する。

【0002】

【従来の技術及び課題】

一部の女性にあっては、その者の自由な意思のみに依存することなく、他の管

理者による監視による援助により、その徒らな性行動を抑制させ、もって性病の

感染予防をはかり、あるいは性交が有害に作用するような疾病の病状悪化を防止

する必要性をせまられることがある。

【0003】

かかる目的のための貞操保持用具としては、従来、貞操帯と呼ばれるような下

履き着装式のものが知られている。しかし、この種の従来品は、いずれも使用者

の自由な履着脱を拘束することによって所期目的を達成しようとするものであり

、使用者に著しく屈恥感を与え、人権面からも問題を有するものであるばかりで

なく、着用に異和感があり、決して好ましいものではなかった。

【0004】

この考案はこのような背景のもと、被検女性の所定期間内の貞操状態を事後判

定可能なものとすることにより、結果的に管理者に性行為履歴の有無を判別され

てしまうことに対する嫌忌感を抑止力として、被検者の徒らな性行動を有効に抑

制しうることに着目してなされたものである。

【0005】

従って、この考案の目的は、被検女性の所定期間内の性行為履歴の有無を簡単

に判別できるものとした判定器であって、当該被検女性に与える屈恥感、嫌忌感

を軽減でき、かつ着装に格別の異和感を与えることのない器具構成を提供するこ

とにある。

【0006】

【課題を解決するための手段】

上記の目的において、この考案は、腟内に挿入保持すべき検知用挿入子と、該

挿入子に接続コードを介して接続可能な別体の測定器本体との組合わせからなり

、前記挿入子は、腟内に挿入した状態において初期設定を行ったのち腟外に抜脱

された場合にこれを検知する手段と、該検知手段による前記抜脱履歴を記憶する

手段とを具備する一方、前記判定器本体は、前記挿入子を腟内に挿入した状態に

おいてこれに接続してその前記記憶手段をリセットする初期設定手段と、前記記

憶手段の記憶信号を取出して前記抜脱履歴の有無を判定し、これを表示する判定

手段とを具備することを特徴とする貞操判定器を要旨とする。

【0007】

上記挿入子に具備する検知手段は、挿入子の外面の明暗変化を検知する光セン

サーからなるものとするのが簡易である。

【0008】

【作用】

挿入子を被検女性の腟内に挿入した状態において該挿入子を接続コードを介し

て判定器本体に接続し、初期設定を行ったのち該本体を分離する。その後被検女

性は上記挿入子の腟内挿入状態をそのまま維持することが期待される。この挿入

状態では、挿入子が障害となるため性行為の実行は著しく困難であるが、上記期

待に反して挿入子が体外に抜脱されると、例えば光センサーによって当該抜脱事

実が検知され、この検知信号が記憶される。従って、後刻挿入子を再び判定器本

体に接続し、上記記憶信号を取出すことによって上記抜脱履歴が判明し、初期設

定後の期間内に性行為事実の存したことの推認を可能とする。

【0009】

【実施例】

図1において、(1)は挿入子、(2)は判定器本体である。挿入子(1)は

、直径10〜15mm、長さ30〜60mm程度のカプセル状の密閉容器(11

と、その一端から引き出された長さ10〜20cm程度の接続コード(12)とを

有する。密閉容器(11)は、外部の明暗変化を内部に収められた後述の光センサ

ーに感知せしめ得るように透光性の合成樹脂材料でつくられている。また、接続

コード(12)の先端には判定器本体(2)に電気的に接続するためのジャック(

13)が取付けられている。

【0010】

判定器本体(2)は、手帳大の矩形のケーシング(3)の上面にメインスイッ

チ(4)と、2つの表示灯(5)(6)が設けられ、かつ一端にリセットキー(

7)が差し込まれるキー挿入孔(8)と、前記ジャック(13)の挿入孔(14)と

を有する。上記表示灯の1つ(5)は、例えば緑色で、判定時に挿入子抜脱履歴

を有しなかったことを、また他の1つ(6)は赤色で上記抜脱履歴を有すること

を表示するものである。

【0011】

ところで、上記挿入子(1)及び判定器本体(2)は、それぞれ電気的な検知

・記憶手段およびリセット・判定手段を内蔵する。

【0012】

図2において、左半分に示した回路は挿入子(1)に内蔵された回路である。

同図において、(20)は挿入子(1)の抜脱検知手段としての光センサーであり

、エミッタに接続された抵抗(21)を介して電源ラインと接地ラインの間に介在

されている。この光センサー(20)は、外光を感知したときにのみ導通状態とな

り、外光を感知しないときは遮断状態を維持するものである。

【0013】

30)は挿入子(1)の抜脱履歴を記憶する記憶手段である。この記憶手段は

、光センサー(20)からの信号を受領する第1NOT回路(31)と、入力端子が

抵抗(32)を介して接地された第2NOT回路(33)と、第1、第2NOT回路

31)(33)の出力を受領し相互にフリップフロップ回路を構成する第1、第2

のNAND回路(34)(35)とで構成されている。また、第2NAND回路(35

)の出力には電流制限用抵抗(36)を介して記憶信号端子Aが接続され、第2N

OT回路(33)の入力には判定器本体(2)からのリセット信号を受領するリセ

ット信号端子Bが接続され、さらに接地ラインには接地端子Cが接続されている

。そして、接地ラインと電源ラインとの間には3Vの内蔵電源(40)が介在され

ており、前述の光センサー(20)を始めとする各素子がこの電源(40)によって

挿入子(1)内で駆動されるものとなされている。

【0014】

図2の右半分に示す回路は判定器本体(2)に内蔵された回路である。同図に

示す(50)は挿入子(1)内の前記記憶手段(30)を初期設定するリセットスイ

ッチ、(60)は挿入子の抜脱履歴の有無を判定する判定手段である。

【0015】

前記リセットスイッチ(50)は、前述したリセットキー(7)の操作により導

通、遮断が制御されるものであり、一端がメインスイッチ(4)を介して判定器

本体(2)に内蔵された3Vの電源(70)に接続される一方、他端はリセット信

号端子B´に接続されており、リセットスイッチ(50)の投入により電源(70

からHレベルのリセット信号が端子B´へと送られるものとなされている。

【0016】

前記判定手段(60)は第1トランジスタ(61)と第2トランジスタ(62)とを

備えている。第1トランジスタ(61)はエミッタ接地されており、コレクタは緑

色発光ダイオードからなる表示灯(5)と抵抗(63)を介して電源ラインに接続

されている。また、第1トランジスタ(61)のベースには、記憶信号端子A´が

接続され、該端子A´にHレベルの信号が入力されると第1トランジスタ(61

が導通するものとなされている。

【0017】

一方、第2トランジスタ(62)のベースはベース抵抗(64)を介して第1トラ

ンジスタ(61)のコレクタに接続され、第2トランジスタ(62)のコレクタは電

流制限用抵抗(65)を介して電源ラインに接続され、さらにエミッタには赤色発

光ダイオードからなる表示灯(6)が接続されている。従って、第2トランジス

タ(62)は、第1トランジスタ(61)が遮断状態のとき導通するものとなされて

いる。

【0018】

なお、図2に示すC´は判定器本体側の接地端子である。

【0019】

次に、図示実施例に係る貞操判定器の動作を説明すると、まず挿入子(1)を

被検女性の腟内に挿入した状態において、挿入子(1)のジャック(13)を、判

定器本体(2)の挿入孔(14)に差し込む。挿入子(1)内の端子A、B、Cは

ジャック(13)に、判定器本体内の端子A´、B´、C´は挿入孔(14)にそれ

ぞれ導かれており、ジャック(13)の挿入孔(14)への差し込みにより、記憶信

号端子AとA´が、リセット信号端子BとB´が、接地端子CとC´がそれぞれ

電気的に接続される。

【0020】

次に、メインスイッチ(4)を投入したのち、判定器本体(2)のキー挿入孔

(8)にリセットキー(7)を差込んで回動することにより、リセットスイッチ

50)をONにする。すると、電源(70)からリセット信号端子B´及びBを介

してHレベルのリセット信号が第2NOT回路(33)に入力され、第2NAND

回路(35)の出力がHレベルとなる。

【0021】

こうして初期設定を行ったのち、ジャック(13)を挿入孔(14)から抜いて挿

入子(1)と判定器本体(2)を分離する。

【0022】

両者を分離しても、挿入子(1)が膣内にある限りは光センサー(20)は遮断

状態であり、第1NOT回路(31)の入力はLレベル、出力はHレベルである。

従って、第1NAND回路(34)の入力がいずれもHレベルであるから、第1N

AND回路(34)の出力はLレベルであり、第2NAND回路(35)の出力はH

レベルのまま記憶保持される。従って、その後挿入子(1)と判定器本体(2)

とを接続したときには、記憶信号端子A、A´を介してHレベルの信号が第1ト

ランジスタ(61)のベースに入力され、該トランジスタは導通して電源(70)か

ら抵抗(63)、緑色表示灯(5)、第1トランジスタ(61)を通って電流が流れ

、緑色表示灯(5)が発光する。これにより、初期設定以後における挿入子(1

)の抜脱履歴の無いことが判定される。

【0023】

一方、初期設定後、挿入子(1)が腟外に抜脱された場合には、光センサー(

20)が外光を感知して導通し、第1NOT回路(31)の入力はHレベルに、出力

はLレベルに反転する。その結果、第1NAND回路(34)の出力はHレベルに

反転するが、第2NOT回路(33)の出力もHレベルであるから、第2NAND

回路(35)の出力はLレベルに反転する。以後、挿入子(1)が腟内に再挿入さ

れあるいは再抜脱されても、第1、第2NAND回路(34)(35)の出力はその

まま記憶維持され、反転することはない。

【0024】

この状態で挿入子(1)と判定器本体(2)とを接続すると、第2NAND回

路(35)の出力はLレベルであるから第1トランジスタ(61)は遮断状態となる

一方、第2トランジスタ(62)のベースがバイアスされて第2トランジスタ(62

)は導通する。これにより、電源(70)から抵抗(65)、第2トランジスタ(62

)、赤色表示灯(6)を通って電流が流れ、赤色表示灯(6)が発光して挿入子

(1)の抜脱履歴が有ったことが判定される。

【0025】

なお、上記実施例においては、挿入子(1)の抜脱検知手段として、光センサ

ー(20)を用いたものを示したが、該手段は要は挿入子(1)が体外に引き出さ

れたことを検知しうる手段であれば任意の手段が採択可能であり、例えば挿入子

(1)の外面の温度変化、あるいは外面の2点間の電気的導通特性の変化等を検

知しうるような手段に代替置換して構成することが可能である。

【0026】

【効果】

この考案によれば、上述のように挿入子を腟内に挿入してリセットしたのち、

後刻該挿入子に判定器本体を接続して挿入子の記憶信号を取出すことにより、挿

入子の抜脱履歴の有無を容易に判定することができる。ひいては、リセット後の

期間中における当該女性の性行為の有無について、確度の高い推認を行うことを

可能とする。従って、管理者に知られることを忌避する被検女性の心理を抑止力

として、当該女性の徒らな性行為の防止、性病罹患の防止等に有効に使用するこ

とができる。

【0027】

かつ、被検女性にとっては、小型のカプセル状等の挿入子を腟内に挿入状態に

保持することをもって対応しうるので、苦痛を伴うことがなく、恥辱感を与える

ことも少ないので、著しく嫌忌させることなく着装せしめることができる。

【図面の簡単な説明】

【図1】この考案の実施例に係る貞操判定器の外観を示す斜視図である。

【図2】同上の判定器の電気回路図である。

【符号の説明】

(1)…挿入子

(2)…判定器本体

(5)(6)…表示灯

(7)…リセットキー

(11)…密閉容器

(12)…接続コード

(20)…光センサー(抜脱検知手段)

(30)…記憶手段

(50)…リセットスイッチ

(60)…判定手段